TI C2000マイコンについて

TIリアルタイム制御マイコンC2000を使うために必要な情報をまとめます。

C2000マイコンの詳細についてはテキサスインスツルメンツのHPを参照してください。

C2000 リアルタイム・マイコン | TI.com
産業用と車載用の各アプリケーションでデジタル電源とデジタル モーター制御を可能にするリアルタイム マイコン

簡単にまとめるとフィードバック制御を行うために最適化されており、
マイコン単体で高速なフィードバックループを実現できるようになっています。
モーター制御やインバーター制御、簡単な信号処理に使えるようなマイコンです。

入手性

秋月電子では売っていません。
Digi-KeyやMouserで購入する必要があります。
LCSCという中国の部品屋さんが一番安く購入できると思います。

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LCSC Electronics is a global components distributor with a wider selection in stock. Choose us for all your component needs - where quality, selection, and hone...

開発環境

TIが提供しているCCS(Code Composer Studio IDE)という開発環境を利用します。
無償かつ制限なしで利用することができます。

ちなみにeclipseベースの開発環境です。

CCSTUDIO IDE (統合開発環境)、コンパイラ、またはデバッガ | TI.com
TI CCSTUDIO IDE (統合開発環境)、コンパイラ、またはデバッガ のダウンロード、概要、特長、サポート資料を表示し、設計を開始することができます。

サンプルコード、ライブラリ

CONTROLSUITE

ソフトウェアやツールなどの技術情報を提供、閲覧するツールです。
サンプルコードや専用ライブラリが含まれます。

CONTROLSUITE ドライバまたはライブラリ | TI.com
TI CONTROLSUITE ドライバまたはライブラリ のダウンロード、概要、特長、サポート資料を表示し、設計を開始することができます。

C2000WARE

C2000WARE ソフトウェア開発キット (SDK) | TI.com
TI C2000WARE ソフトウェア開発キット (SDK) のダウンロード、概要、特長、サポート資料を表示し、設計を開始することができます。

C2000マイコン向けのサンプルコードとライブラリが含まれています。
CONTROLSUITEにも含まれていますが新しいデバイスはこちらでサポートするようです。

JTAG(ROM書き込み、デバック)

XDS100やXDS200というJTAGデバッガを使います。

TMDSEMU200-U デバッグ・プローブ | TI.com
TI の TMDSEMU200-U デバッグ・プローブ に関する、概要、特長、設計リソース、サポートドキュメントと設計開始 を表示。

XDS100はリファレンスデザインが公開されているので自作できます。
絶縁タイプのXDS100互換品を自作して使っています。
EEPROMに書き込むためのデータも以下のwikiからダウンロードできます。

XDS100 Debug Probe
This page provides details on the XDS100 debug probe.

パワエレ系の実験は比較的高い電圧を扱うことが多いため絶縁タイプのXDS100互換品を自作して使っています。絶縁しておけばUSBポートやパソコンを破壊することが無く安心してデバックができます。

自作した絶縁XSD100の回路図

使ったことのある型名はこのあたり

「TMS320F28035」60MHz,CLA
「TMS320F28055」60MHz,CLA 高分解能PWM無し、PGA付モータ制御向き
「TMS320F28069」90MHz,CLA
「TMS320F280049」100MHz,CLA
「TMS320F28075」120MHz,CLA
「TMS280F28377,TMS280F28377D」16bitADC 200MHz,CLA or 200MHz,CLA×2
「TMS280F28379,TMS280F28379D」16bitADC 200MHz,CLA or 200MHz,CLA×2

以下に推奨する型名を載せておきます

小規模なもの

TMS320F28035 のデータシート、製品情報、およびサポート | TI.com
TI の TMS320F28035 は 60MHz、128KB フラッシュ、CLA (制御補償器アクセラレータ) 搭載、C2000™ 32 ビット マイコン です。パラメータ、購入、品質に関する情報の検索

中規模FPU付

TMS320F280049 のデータシート、製品情報、およびサポート | TI.com
TI の TMS320F280049 は 100MHz、FPU、TMU (三角関数算術演算ユニット)、256KB フラッシュ、CLA (制御補償器アクセラレータ)、PGA (プログラマブル・ゲイン・アンプ)、SDFM (デルタ・シグマ・フィル です。パラメータ、購入、品質に関する情報の検索

更に処理能力が必要な場合

TMS320F28377D のデータシート、製品情報、およびサポート | TI.com
TI の TMS320F28377D は 800MIPS で、2 個の CPU、2 個の CLA、FPU、TMU (三角関数算術演算ユニット)、1024KB フラッシュ、EMIF、16 ビット ADC 搭載、C2000™ 32 ビット マイコ です。パラメータ、購入、品質に関する情報の検索

いずれにしてもCLAが乗っているものが良いと思います。

入門資料

http://www.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja230a/jaja230a.pdf

C2000とSTM32の比較

私はあまりSTM32を使いこなしていないので何とも言えません。
こんな記事を見つけましたので紹介します。

演算効率についてはC2000が優勢なようです。

C2000を使っていて不便に思うのはRAMが少ないという事でしょうか。
STM32 や他のマイコンと比較してRAMサイズが小さいです。

まぁ、私の使用用途では、あまりRAMを使わないので…
デバック時にたまに困る程度です。

秋月電子で取り扱っているSTM32マイコン「STM32F303K8T6」を入手してあるのでこのマイコンとC2000「TMS320F28035」あたりで演算性能のベンチマークでもしてみようと思います。

演算速度の比較を以下の記事で実施してみました。

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